クウェートの女傑Mrs. Sara Akbar
クウェートと聞いて我々の世代が思い出すのは湾岸戦争。 イラク軍が撤退間際に火を放ち、放っておけば100年間燃え続けまともに消火活動をしても5年ないしは10年かかるだろうと言われたクウェートの油田。 実際は9ヶ月ほどで全て消火された。 その消火の立役者の一人で、消火団の中の唯一の女性だったSara Akbarという女傑の講演の通訳を今回受けた。 どうやらアラブ諸国では有名な人らしい。 新人技術者から信頼を得るまで: 両親は教養が低かったために子供達には常に教育の大切さをうったえていたらしく、大学の教授や学校の先生の他に彼女と同様エンジニア職に就いている兄弟は5人も居る。 当初から油田の技術者になる事を希望していた彼女は国営の大きな油田開発会社に就職。 技術者になったからには現場に行きたいとうったえたが、他女性は技術者であっても事務職しかつかせてもらえなかったらしい。彼女は現場職を希望したが、クウェートは300万人しか居ない小さな国。女性が油田の現場で働いて仮に事故でも起こって怪我をしたり死亡した場合に、うちの会社は国や社会から「現場に送る男が居なかったのか?」と非難を受けると彼女の要望を拒絶した。 それでもプロになるためには現場での経験と知識が不可欠だと思った彼女は上司に食い下がった。 結果朝の7時から午後の4時までと言う約束で油田に向かうことに。 最初の職場は海上油田。船に乗って数時間。ついたときには午後1時。4時までやって上司に電話して、交代はいつ来るのか?と聞くと、海がしけてるから今いけない。交代が来るまで働いてくれと言う通達。10時になってやっと交代が来たものの、おおしけの海を船で渡ってきた新人技術者。船酔いで嘔吐して仕事にならず、結局次の交代がくる翌日の午前10時まで現場で働くことに。 会社側から出した要求を会社側が初日から守れなかった関係で、以降労働時間のことは一切言われなくなったという。 その後10年間国中の油田の現場で働き熱心な彼女は実力をつけていく。結果何か現場でトラブルがあったときには現場の方から「Saraを送ってくれ」と言われるようになり男女問わず他の誰も追随できない立場と信頼を獲得することとなる。クウェートにおいて初の女性油田技術者の地位を確立する。 侵...