投稿

6月, 2022の投稿を表示しています

「 みえ得トラベルクーポン 令和4年度第4 弾 )」 を実施 します

イメージ
 7月1日(金)から利用可能な旅行割引 「みえ得トラベルクーポン(令和4年度第4弾)」を実施します。予約受付は、6月22日(水)以降、準備の整った事業者から順次開始します。 今回も、平日の旅行需要を喚起するため、平日の宿泊旅行にかかる割引額を1,000円上乗せします。さらに、県内で連泊した方に「みえ得トラベル地域応援クーポン」を1,000円上乗せして配布します(旅行会社窓口での申込限定)。

[書評]ソヴィエト旅行記 ジッド著

イメージ
 事実は小説よりも奇なり これ程この本に適した言葉はない。 共産党員だったフランス人作家が、革命後およそ20年経ったソヴィエトを訪れた感想を綴った本。 1936年にオリジナルが発表され、当時の左派作家達から猛烈な反発を受け、裏切り者というレッテルを張られることになる。 世界中で有名になった本で、当時日本でも翻訳され日本の共産党員宮本顕治の妻で、作家の宮本百合子もジッドの主張に反論した文章を残している。 新たに翻訳されたこの本は2019年に出版され、確か産経の書評で見かけて手に取ったはず。 溌剌とした美しい若者たち ジッドを含めた視察団はソ連政府より熱烈な歓迎を受ける。 彼らが出会ったピオネール(共産少年団)やコムソモール(青年団)の子供達は溌剌とし、健康的で、まなざしは澄んでおり、自信にあふれていたという。 文化公園に集まる若者たちも、男女入り交じりながらも真面目さと礼儀正しさがあり、卑猥な話は聞こえてこない。(おそらく彼はフランスの当時の青年達と比較しているのだろう)ダンスを楽しんだり、スポーツを楽しんでいたり、チェスやチェッカーをしているものもいる。 男性も女性も体格も良く非常に美しかったと表現している。 革命後も搾取される労働者 しかし、それがごく一部の者達であり、多くの労働者は劣悪な環境で働かされ、住環境も酷く貧しく、食事も僅かしか支給されず、帝国時代と変わらないか、それより酷い環境に置かれていることを知る。労働者は特定の工場や農場に所属しており、職場を転ずる自由を剥奪されている。つまり居住地を変える自由をもっていない。 サナトリウム(温泉)や保養施設が多く建設されている。労働者達が新しい劇場建設のために働かされ、安い賃金しかもらえず、汚い仮設住宅に押し込まれているのを見ると、心が痛む。(そしてこの労働者はこの劇場に訪れることはおそらくないだろうという事をジッドは感じ取っている様だ) ジッドは革命により労働者を搾取するブルジョアを一掃したにもかかわらず「新たなブルジョア労働者階級というべきものが再生産されるのではないかと私は怖れる」と書いている。そしてそれはその通りになった事を我々は歴史として知っている。 後の続編でジッドは「プロレタリアに対する官僚の独裁」と表現している。 平等であるはずの共産主義国家の現実 モスクワで店が開く前から列を作る2-300人の達