こども保健について([書評]人口戦略法案)
「財界」online【厚生労働省】新たな財源確保に向け「こども保険」の導入を模索
https://www.zaikai.jp/articles/detail/1869/1/1/1
厚生労働省がこども保険の導入を検討しているというニュースが飛び込んできた。
具体的な内容も明らかになっていないにもかかわらず、既に否定的な意見も出てき始めた。
書評
実はこども保険の創設に関してかなり具体的に切り込んだ本を読了したところだった。
小説風な架空の内閣と厚労省のチームが舞台になっているが、実は元厚生労働省の退官した官僚が書いており、人口減少対策にどう取り組むか、かなり具体的な政策がデータと共に紹介されている。
人口減少に対する必要な施策として
- 日本全体の出生率の底上げ
- 若者の地方居住による出生率の向上
- 外国からの移民による人口増加
そして、出生率の底上げの3本柱として
- こども保険による財政支援
- 不妊治療及びライフプラン教育
- 結婚支援(出会いの創出)
こども保険に関してはあくまでも「こどものための保険」。
こどもが安心安全な環境で養育されるべきであるが、親や家庭からの適切な養育を受けられないリスクが高まってきている。このリスクを社会全体で分かち、支えるという観点だと、本書での提案者は説明する。
介護保健は、高齢者と同居する家族が少なくなり、高齢者が家族から十分な保護を受けられないリスクから高齢者を守る制度だ。
とこども保険と介護保健を比較して説明している。
その他、外国からの移民の受け入れと行った、一般的にタブー視されることの多い提案も、様々な観点から出てくるであろう「支持派、反対派」の意見を、登場人物が数多く戦わせる描写によって
架空の議案をかなりリアリティを持って説明している。
法案提出後の野党の批判も「あぁ、こんな風に騒ぐだろうな」と思わせる面白い描写がある。
まとめ
実は先日、自民党青年局沖縄研修にて、この度少子化対策大臣に就任された小倉將信青年局長と、この本に関して話しをする機会を得た。
当然局長も読了済み。局長曰く、今厚生労働省がやりたい事を全て網羅している良著だという評価だった。
小倉青年局長が大臣に任命されたニュースを聞き、この本の内容が実現される事になるだろうと実感した。
しかし、この本では結局国民的議論の高まりの必要性示して本を締めくくる事になる。
少々重厚な本ではあるが、小説仕立てなので読みやすい。地方議員は元より、出来るだけ多くの人達に手に取って頂きたい本だと思っている。
この国が、存続し続けるため、国を挙げてこどもを守り育てていく風土を作るために。
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