同性パートナーシップ制度についての見解および特別委員会の報告


 私の所属する「差別解消を目指す条例検討調査特別委員会」にて 近藤聡さんにお越し頂きゲイの当事者として貴重な発言を頂きました。 


 パートナーシップ制度はまだまだ議論が必要である。我々は当事者として我々自身の選択や生き方を理解頂きたいだけであり、パートナーシップ制度によって我々を認知して貰おうとは思わない。圧倒的多数の当事者はパートナーシップ制度を利用していない。メリットを感じない当事者がいる現実にも目を向けるべきである。 という主張でした。

特別委員会の動画は県のページにアップされています。

有り難うございました。 

 LGBTという言葉が随分普及しているようですが、それぞれレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーによっても考え方や求めるものも違い、ましてやそれらのカテゴリーの中にも異なる意見があり、もっと言えばLGBTに当てはまらない人達もいるという事をたったこの数ヶ月の学びだけですが理解しました。 

 そんな中、私が現時点で感じているのは、あまりにも違いすぎているので一括りにすべきでは無い。 それぞれのおかれた状況が違うので、仮に行政として、或いは政治的に解決すべき課題が有るのだとすれば、先ずは現行法内で出来る事で、極力個別にきめ細かな対応をすべきだろうと思っています。

 例えば公営住宅への入居に問題があるのであれば、そこが解決すべき課題であるはずです。パートナーシップの証明と公営住宅入居には直接的な関係はないと思います。


公営住宅入居問題

 パートナーシップ宣誓受理書がなくとも公営住宅への入居を可能にすることは無理ではありません。

 行政が公営住宅の家族要件に求めるのは、「婚姻関係にあるかどうか」よりもむしろ現実的に「経済的な生活の実態が同一なのかどうか」です。過去において夫婦である事を示せば同一世帯であり生計が一緒である事と同じであった頃の名残だとおもいます。

 ですから証明に少々手間が増えるかも知れませんが生計が同じである事を証明することによって、事実婚や同性カップルも含めて求める人達が入居が出来るような制度に変更することは無理ではないと思います。



 そもそも一般的にパートナーシップ宣誓受理書は、経済的な事実を証明する目的で発行されていません。

 つまり公営住宅管理側が入居希望者に対し生計が同一である事を求めるのであれば、パートナーシップ宣誓受理書がカップルの経済的事実を証明する書類でない以上、同証明書の提示によって同性パートナーの入居を認める事は難しいと思います。

 公営住宅は経済的に困窮している低額所得者を対象にした福祉事業ですから、ポイントは同性か異性かではなく、経済的事実です。

公営住宅法

 大阪府ではパートナーシップ制度が設けられる以前から親族同居要件が廃止されていると聞きました。

 現実婚姻関係に虚偽の申請をして公営住宅に入居しようとする異性愛者もおり、入居資格を失うケースもあります。

 本県で同様の要件緩和をすべきかどうかという点については、上述の通り異性愛者による濫用がある事実を踏まえ、リスクマネージメントをしておく事は必要だと思いますし、家庭の所得の計算方法や証明の要件など県民に納得頂けるような支出の在り方と公平性の確保のため多くの取り決めを作り直す必要もあると思います。


レズビアンのケース

 因みに、レズビアンによる公営住宅への入居希望には解決すべき課題があると伺っています。レズビアンは自身の性的指向に気付くことが遅い傾向にあり、既に結婚し子供がいるパターンもあるとのこと。結婚後自身のセクシュアリティに気付き自分らしく生きることを決め離婚をすると、シングルマザーで非正規雇用という形になる場合がある。離婚後自身と同じように単身で子供を育てているレズビアン同士が出会い生活を共にする事があるそうで、生計を一にする同性愛者が経済的に困窮しており公営住宅に入居を希望するというパターンは全国的にあるんだそうです。

 他方、これは人権課題と言うよりは、シングルマザーや経済的困窮、子どもの貧困、場合によっては養育費の不払いなど複数の福祉施策が絡み合ってくる案件であり、これらを総合的に活用する必要があることは想像に難くありません。

    公営住宅に入居することさえ出来れば全て解決という単純な問題ではないと思います。

 これらの福祉施策をまず充当することが先決であり、その上で公営住宅の入居の条件緩和も含めた検討が必要なんだろうと思います。
 

 ゲイやレズビアンなどそれぞれのおかれる状況が異なるという比較的理解しやすい例だと思います。やはりLGBT一括りではなくそれぞれに異なる問題に対し、高度な個別対応が求められる事を確信させられる事例だと思います。


病院での立ち会い問題

 平成30年には、厚労省は、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」の改訂し、信頼できる者の対象を家族から家族等 (親しい友人等)に拡大した事により、同性パートナーも事前に申告しておけば入院中の介助なども尊重されるようになってきているようです。勤務先等の緊急連絡先を、パートナーにしておくことや緊急連絡先カードを携帯する、スマホに緊急連絡先を登録するなどをしておけば多くが尊重されるようになっていると聞いています。


結論

 公正証書を交わすなど対処法が確立されている中で、パートナーシップ制度でなければ解決できない行政的な課題があるようには思えません。


これが現時点での私の見解です。


異論があればお知らせ下さい。課題解決の為の参考にさせて頂きたいと思います。

コメント

  1. 性癖に、法的な権利を与える事は、社会性の崩壊に繋がります。
    同性愛者に権利を与える事は、ロリコンや露出癖の者達にも権利を与えなければ成らない事に成ります。
    人間も生物の一つです。その生物としての原理原則に外れる事は、法的には認めては成らないと思います。個人的には理解しても、法的な権利は社会倫理に反すると思います。

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