全体像を把握することが出来る日本地図「正しい日本地図」
************質問に至る背景***********************
今まで我々がよく目にしてきた沖縄などの離島が縮尺を大きくするために切り貼りされていた地図ではなく、全体像を見ることが出来る地図「正しい日本地図」を津市立小中学校に配布する意思を、昨日の一般質問で教育長に確認した。
遡ること3月に自民党三重県連青年局が主宰した神宮正式参拝のおり、全国から青年局世代の現役議員達が集まった。その中に「正しい日本地図」を取り上げ県下の高校に配布実現をさせた熊本の溝口県議がおられた。ぜひ皆も取り組んで欲しいという訴ええを聞いたのが最初の切っ掛けだった。またその時点で岐阜県でも採用が決まっていた。
もちろん昨今いやなほど耳にする尖閣、竹島、北方領土も含めて領土にまつわる問題がこの運動の起因になっている。
************なぜ「正しい日本地図」が必要か***********************
しかしそれだけではない。
津市は教育目標に「国際社会に生きる自立した人づくり」を掲げている。
少なからず国外での経験がある私は、「自分の国のことを如何に知らないか」という事を思い知らされた苦い体験がいくつもある。日本人以外の人達と接したとき、私は「Takatora Kobayashi」という彼らにとって覚えにくい名前よりも先にまず「Japanese」だと認識される。これは現実だ。
その日本人に日本のことを聞いたら良く分からないという返答が帰ってくる。「お前は自分の国のことを知らないのか?」と切り替えされる。その時点で評価が落ちる。知識が足りないとみなされるのだ。
例えばフィリピンの人達は皆彼らの祖国が6852の島々から成り立ち172の言語が使われていることを誇らしげに語る。自分の国のアイデンティティだからだ。
我々日本はEEZ(排他的経済水域)、領海、国土を合わせた広さは世界で9位、EEZと領海だけなら世界6位の大海洋国家である。
その事実はこの「正しい日本地図」を見なければ実感できない。
単に自国の誇り、アイデンティティだけでなく、この水域にはメタンハイドレートを初め海洋資源がたくさん存在することが分かっている。これからの日本のエネルギー問題や経済問題を考えるときに、過去に教えられたような「日本=資源のない国」はもう既に成り立たない。その現実を知っていることもこれからを生きる次世代にとってとても重要なことである。
そして日本の国土を正確に把握していることで、例えば国語の文学一つを読んでもその文章の深みに触れることが出来るだろう。
質問の時に例に出したのは「てぶくろをかいに」という有名なお話し。
「ゆきがふってとてもさむい」と始まる子狐の物語。
日本で雪が深く積もる地域はどこか?という問いかけも地図が頭に入っていなければ出来ない。そして新美南吉というこのお話しの作者は愛知県のひとだ。すると一番近い雪深い地域となると岐阜県かも知れない。
その岐阜が何処にあるのか。
そんな想像を膨らませることも文学を深く楽しむ事の重要な要素だ。
社会科ならともかく国語の時間にわざわざ地図帳を持ってくるだろうか?
倉庫から大きな地図を引っ張り出してくるのだろうか?
常にクラスに掲示してあればそのような手間をかける必要は無くなる。
津市で教育を受けた子供達が将来国を背負って世界を股にかけて仕事をするときに、私たちの世代がが経験したような恥ずかしい思いを体験させるべきではない。自分の国を取り巻く状況、現在祖国が直面している問題の根源といった課題を正確に把握出来る能力の土台として、日本の領土の全体像の正確な把握はこれからを生きる子供達にとってとても重要な基礎知識だ。
************採択に至った要因***********************
先に述べた何故必要かという主張は、議場において充分説得力を持って伝えられたと自負している。
しかしそれだけで採用されるわけではもちろんない。
建物を建てるわけではないので予算額としては本当に僅かだ。
しかしそれだけでなく私にとって幸いだったのはこの4月から教育長が教育界から上がってきた人ではなく市の部長職だった人に変わったことだ。
聞き取り、と呼ばれる質問の準備段階においても会派室にまで来てくれて色々話をする事が出来た。元部長職の人にとっては当たり前なのだろうが、少なくとも前任の教育長さんが会派室まで降りてきたという話を聞いた事がない。教育長室にアポを取って行って話したことはあるが。膝をつき合わせて腹を割って話し合いが出来るというのはとても大切なことだと思う。
3月の時点で「教育長からの要望があれば」という答弁をされた市長もこの間に何があったのかは良く分からないが、どこかの時点でGOサインを出してくれたのだろう。
************議場での議論・本来あるべき議場の在り方***********************
嬉しかったことは、目的を達することが出来たことは当然のことだが、
それ以上に議場での議論の結果として今回「正しい日本地図」が採用されたことにある。
口利きや色々な議場以外の所での活動で、職員に様々な働きかけをして事を動かすことが議員にはよくある。このこと自体を全否定するつもりはない。
しかしこの部分だけがことさらに重視されてきた結果、本来与えられた権限である「議場での議論」の意義が薄れて来ている傾向がある。
そんな中、純粋に正攻法で議場での議論を経て結果が出た事に、
聞く耳を持って頂き、イデオロジカルな事に振り回されることなく是を是として理解するキャパシティで対応してくれた教育長と市長に感謝の意を表したい。
これからも本来議論すべき場所である議場での有意義で活発な議論を重要視した議員活動を行っていきたいと思っている。
今まで我々がよく目にしてきた沖縄などの離島が縮尺を大きくするために切り貼りされていた地図ではなく、全体像を見ることが出来る地図「正しい日本地図」を津市立小中学校に配布する意思を、昨日の一般質問で教育長に確認した。
遡ること3月に自民党三重県連青年局が主宰した神宮正式参拝のおり、全国から青年局世代の現役議員達が集まった。その中に「正しい日本地図」を取り上げ県下の高校に配布実現をさせた熊本の溝口県議がおられた。ぜひ皆も取り組んで欲しいという訴ええを聞いたのが最初の切っ掛けだった。またその時点で岐阜県でも採用が決まっていた。
もちろん昨今いやなほど耳にする尖閣、竹島、北方領土も含めて領土にまつわる問題がこの運動の起因になっている。
************なぜ「正しい日本地図」が必要か***********************
しかしそれだけではない。
津市は教育目標に「国際社会に生きる自立した人づくり」を掲げている。
少なからず国外での経験がある私は、「自分の国のことを如何に知らないか」という事を思い知らされた苦い体験がいくつもある。日本人以外の人達と接したとき、私は「Takatora Kobayashi」という彼らにとって覚えにくい名前よりも先にまず「Japanese」だと認識される。これは現実だ。
その日本人に日本のことを聞いたら良く分からないという返答が帰ってくる。「お前は自分の国のことを知らないのか?」と切り替えされる。その時点で評価が落ちる。知識が足りないとみなされるのだ。
例えばフィリピンの人達は皆彼らの祖国が6852の島々から成り立ち172の言語が使われていることを誇らしげに語る。自分の国のアイデンティティだからだ。
我々日本はEEZ(排他的経済水域)、領海、国土を合わせた広さは世界で9位、EEZと領海だけなら世界6位の大海洋国家である。
その事実はこの「正しい日本地図」を見なければ実感できない。
単に自国の誇り、アイデンティティだけでなく、この水域にはメタンハイドレートを初め海洋資源がたくさん存在することが分かっている。これからの日本のエネルギー問題や経済問題を考えるときに、過去に教えられたような「日本=資源のない国」はもう既に成り立たない。その現実を知っていることもこれからを生きる次世代にとってとても重要なことである。
そして日本の国土を正確に把握していることで、例えば国語の文学一つを読んでもその文章の深みに触れることが出来るだろう。
質問の時に例に出したのは「てぶくろをかいに」という有名なお話し。
「ゆきがふってとてもさむい」と始まる子狐の物語。
日本で雪が深く積もる地域はどこか?という問いかけも地図が頭に入っていなければ出来ない。そして新美南吉というこのお話しの作者は愛知県のひとだ。すると一番近い雪深い地域となると岐阜県かも知れない。
その岐阜が何処にあるのか。
そんな想像を膨らませることも文学を深く楽しむ事の重要な要素だ。
社会科ならともかく国語の時間にわざわざ地図帳を持ってくるだろうか?
倉庫から大きな地図を引っ張り出してくるのだろうか?
常にクラスに掲示してあればそのような手間をかける必要は無くなる。
津市で教育を受けた子供達が将来国を背負って世界を股にかけて仕事をするときに、私たちの世代がが経験したような恥ずかしい思いを体験させるべきではない。自分の国を取り巻く状況、現在祖国が直面している問題の根源といった課題を正確に把握出来る能力の土台として、日本の領土の全体像の正確な把握はこれからを生きる子供達にとってとても重要な基礎知識だ。
************採択に至った要因***********************
先に述べた何故必要かという主張は、議場において充分説得力を持って伝えられたと自負している。
しかしそれだけで採用されるわけではもちろんない。
建物を建てるわけではないので予算額としては本当に僅かだ。
しかしそれだけでなく私にとって幸いだったのはこの4月から教育長が教育界から上がってきた人ではなく市の部長職だった人に変わったことだ。
聞き取り、と呼ばれる質問の準備段階においても会派室にまで来てくれて色々話をする事が出来た。元部長職の人にとっては当たり前なのだろうが、少なくとも前任の教育長さんが会派室まで降りてきたという話を聞いた事がない。教育長室にアポを取って行って話したことはあるが。膝をつき合わせて腹を割って話し合いが出来るというのはとても大切なことだと思う。
3月の時点で「教育長からの要望があれば」という答弁をされた市長もこの間に何があったのかは良く分からないが、どこかの時点でGOサインを出してくれたのだろう。
************議場での議論・本来あるべき議場の在り方***********************
嬉しかったことは、目的を達することが出来たことは当然のことだが、
それ以上に議場での議論の結果として今回「正しい日本地図」が採用されたことにある。
口利きや色々な議場以外の所での活動で、職員に様々な働きかけをして事を動かすことが議員にはよくある。このこと自体を全否定するつもりはない。
しかしこの部分だけがことさらに重視されてきた結果、本来与えられた権限である「議場での議論」の意義が薄れて来ている傾向がある。
そんな中、純粋に正攻法で議場での議論を経て結果が出た事に、
聞く耳を持って頂き、イデオロジカルな事に振り回されることなく是を是として理解するキャパシティで対応してくれた教育長と市長に感謝の意を表したい。
これからも本来議論すべき場所である議場での有意義で活発な議論を重要視した議員活動を行っていきたいと思っている。
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