2012年3月22日木曜日

PFIの知識 (日経文庫) 野田 由美子

先に上げたエントリーの中で紹介した本のリンク先が間違ってたみたい。
PPPの知識・・・でなくって
PFIの知識 ということで。

表紙もそっくりだったんで今まで気が付きませんでした。

ついでというかせっかく何で、この本から幾つか引用します。

P.20
図表I… 2 英国におけるPFi案件例

教育・文化::小学校、中学校、高校、大学、学生寮、美術館、博物館、スポーツ施設

スポーツ施設の前例も英国にはあります。

未確認情報ですが愛知だったかにゴルフ場か何かもPFI方式で運営されているとか。

P.30
納税者に対してはより少ない税金の投入を実現し、利用者に対してはより質の高いサービスを提供しようということです。つまり、PFIは「国民(納税者)の視点に立った公共事業」を行う手法なのです。

P.44
リスクの最適配分
「協定等の締結の時点では、選定事業の事業期間中に発生する可能性のある事故、需要の変動、天災、物価の上昇等の経済状況の変化等一切の事由を正確には予測し得ず、これらの事由が顕在化した場合、事業に要する支出または事業から得られる収入が影響を受けることがある。選定事業の実施に当たり、協定等の締結の時点ではその影響を正確には想定できないこのような不確実性のある事由によって、損失が発生する可能性をリスクという。
(中略)
従来型の公共事業や第三セクター事業においては、どのようなリスクを誰が負担するかについて事前に明確な取り決めのないことが多く、リスクが発生してから官民の間で協議する形態が多く見られます。協議の結果、公共事業の管理者または発注者である公共部門が結果的に責任を負う形になる場合も多いと考えられます。



現在の屋内スポーツ施設の運営は指定管理者制度という方法で行っていこうとされています。

大凡の事業収益を計算し、その上で津市は指定管理者に所定の指定管理料を計算して支払う。指定管理者は市から支給される管理料だけではやっていけないので、(その程度の金額を割り出して契約するので)残りは努力して稼がなきゃならない。
管理料は何年かに一度見直しがかかり、収益が上がれば市から出される管理料は減っていく。

以上が指定管理者制度のもと運営される形態になる。

ちょっと待って欲しい。すると指定管理者は努力する必要が無くならないか?だって収益が増えれば管理料減らされるのなら誰が必死になって収益を上げようとするだろうか。市から文句言われない程度に運営し「あまり利益が上がり過ぎないように」ほどほどにどりょくしよか。と誰でも考えるんじゃないだろうか?

 対して

私は事業者に対して津市の建物を使用して事業をする上で
1. 1億6000万の経費を支払いなさい。
2. 施設使用料は他の市内類似施設の使用料を大きく逸脱しない。
3.  土日の施設利用は現在の使用率および使用料を基準にしてあらかじめ公共施設としての役割でバレーボールや武道のそれぞれの会に貸し出す。のこりの余ったスケジュールないで興業などを行ってこれを収益とする。

上述の3つをPFI事業者に条件として要求すべきだと考えている。


するとどうなるか。
出発の時点で事業者は最低でも1億6千万稼いでいかなければならないリスクを負う。その為にどうやって収益を確保するか必要か必死で考える。
現時点で建物は建っていないので、場合によっては設計なり内容を変更する必要が出てくるだろう。

PFI事業であればPFI事業者と官との間でプランを練り込んでいく作業が可能になる。

おそらく施設使用料だけで十分な収益を上げるのは難しいかも知れない。
とすれば併設の施設で収益を上げようとかんがえるだろう。
もちろん周辺は農地であるので民間が勝手に商業地には換えられない。
そこは役所が頭をひねって、土地はしでスポーツ施設の一環としてしみ出して取得して賃貸するのか、何かしら知恵を絞るところでしょう。

この形態であれば、例えば、経営状況が下降気味に落ち込み始めたとき、利用者の不満がちらほら見えてきたとき、あるいはユーザーが増えてきてさらに多くの要望が出てきたとき、俊敏に反応して解決していくことが出来る。
また最初の段階では出来なかったこと、見えてなかったことが、経営を続けていく内に出てきてさらに柔軟に変化しニーズに応えられるようになる。
今までの民間委託では出来なかった「融通」が きくようになる。施設として成長し変化していくことが出来る。

これらのメリットがあるにもかかわらず、
PFI事業者を選定していくための時間が足りないから
と両断してしまうのはもったいないと思う。

しかも長期的に市民が毎年1億6000万税金から負担しなきゃならなかった物が0になりうるのだとすれば、それだけでも努力の価値があろう物。
市民にしたって「斬新な」対応を行った役所にたいしてだって評価が上がろう物。

今からでも遅くない。どうせ作るならなるだけ市が負担しなくても良い形で、良い施設を作りましょうよ。