2017年9月18日月曜日

民泊、文化財保護、対ミサイル防災訓練:へ伊勢29年度第3回定例会質問まとめ

平成29年の第3回定例会での質問内容を、いつも通り分解して、動画と共に解説する。

なお、ブログに埋め込んである動画は解説ごとに分割してあるので、通して1時間見ていただける方は、このリンク先から閲覧いただいたほうが便利である。

今回は5つ準備しましたが、結果的に取り上げることが出来たのは、

  1. 旅館業法の改正について。所謂民泊に対する津市の対応の確認
  2. 文化財保護法改正について。これからは文化財の活用をうまくやっていきましょうね。という提案。
  3. 弾道ミサイルに対する防災訓練に関して。先に津市で行われた防災訓練から見えてくる課題と、今後の訓練の在り方に関して
以上の3点。

それぞれ 8分39秒、43分34、7分47秒といったかなりアンバランスな状況だった。

1. 旅館業法の改正について
民泊が法的に位置づけられてくると共に、その管理の在り方が固まりつつある。

基本的には県に登録し、県が管理し、場合によっては県が立ち入り権限を有する形で条例が整えられる事になる。

しかし、
ゴミや騒音といった問題は市の住民から上がってくる要望で、市民部に上がってくることが多い。そのたびに県に対応を要請しても、旅客はすでに旅立っており、対応が間に合わないことが懸念される。

現時点ですでに登録されている、無許可だろうと思われる民泊が津市にはあるので、市の窓口対応をしっかり整えてもらいたい旨を伝えた。

また、一方で山間部など古民家を利用した民泊事業で成功している事例もあるので、活用すべき所は活用し、規制すべき所は規制するため、津市としての対応を条例など定め明確にしておくべきだと提案した。

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2. 文化財保護法改正に関して

文化財は保護していくためには沢山の予算が必要である。
現在までは文化財は教育委員会の管轄で「保護」の観点から利活用にかなり制限がかかっていた。ところが活用なしに収益化は難しく、得た収益を適切に「保護」の費用に運用していくスキームが作りにくかった。
今回の保護法改正により、もっと広く利活用を捉え、保護と活用の両輪を上手く回していく事が今後の方向性として定められることになる。

全体としては、現時点で津市の文化財保護が、

  • 資金面に於いて不十分である事
  • 利活用のための前提としての魅力の引き出し方が不十分であること
  • 津市の郷土資料館はPFIで行う可能性を検討すべきである
などを追求し、概ね確認した。

以下45分弱の質問を分割して解説する。

今回質問するに当たって根拠とした書類
のリンクを張っておく。

まず津市の文化財から2つ
  • 榊原のかんこ踊り
  • 川喜多半泥子の千歳山荘
がそれぞれ中間まとめたたき台に書かれている「未指定を含めた文化財 は、開発などによる消滅危機だけでなく、担い手の不在による散逸・消滅の危機にも直面している」
ことを確認した。

また、半泥子の千歳山荘の部材が「消失の危険に直面している未指定の文化財」であると主張したが、消失の危険に関しては現在補完している所有者に意向を確認すること言質を取った。
議場でも発言したが、この千歳山荘の復元を求めている団体は、この部材を捨てないように頼んでいるところで、所有者の考えが変わればいつ捨てられてもおかしくないものだと危機感を募らせており、一刻も早く引き取ることを要望している。

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芸濃町にある旧明村役場を保存していくことが決まっている。
28年度には1276万6000円を計上し修繕の設計をし、今後工事に1億4800万をかけることが分かっている。
これは合併特例債など国の補助を使うが市の予算から捻出すると答弁している。
入館料を取る予定はなく、修繕の後さらに10年後20年後の経年劣化に対する維持費の財源は確保しておらず、必要な歳には市の予算から充当するという考え方を確認した。

その上で、明村役場に関しては今後の財源確保に課題がある事の認識を確認した。

この事を踏まえた上で
津城の石垣に関しては財源確保も出来ておらず、今後の維持に関しての明確な計画も出来ていない事から、継承がままならない文化財ではないのか?という事を認めさせようとしたが、今すぐ崩れるわけではないという見解を示し素直には同意しなかった。

しかしながら実際派手に崩落をしていないだけで、細かなところで崩れが生じているのは現実である。

現時点で修繕の為の費用捻出が出来ていない、今後の修繕計画が立っていない以上、経済的な理由で継承がままならない状態にある文化財と言わざるを得ないと私は考えている。

中間まとめのたたき台には
「文化財の継承と地域社会の維持発展は密接不可分。保存と活用(つまり収益)を車の両輪に、文化財の継承と地域の持続的な維持発展を共に目指すことのできる方策を模索していく必要がある」
と書かれているが、
現在の津城は地域社会の発展に寄与し、保存と活用の両輪が上手くまわり、文化財の継承と地域の発展が一緒になって進んでいる状況が出来ているとは思えない。

これからの津城を含めた文化財の保護には地域の経済界との密接な連携が不可欠であり、その事を可能にする法改正が今準備されている。

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文化財の保護と経済的な利活用を可能にするための前提として、庁内の連携が不可欠である事の認識を確認した。

保護計画を作るに当たっても「中間まとめ」では景観・まちづくり行政や・観光行政など市長部局との連携が求められていると書かれている。

津市に於いても商工観光部や都市計画部がこれにあたる。

今までの文化財保護=教育委員会の所管という考え方から脱却し、部局横断で文化財の保護に取り組む必要がある。

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これらを踏まえ
津市に於いても文化財保護のための基本計画を、地域の経済界や住民と連携をとって策定していくべきだと主張した。

議場で引き合いに出した倉敷の基本計画の一部を画像にして添付した。
ここには文化財保護と利活用の循環の輪が明確に記されている。

文化財保護のための寄附をしてもらうという低レベルな話ではなく、うまく活用して行くために民間からのアイデアが必要である。

計画書の策定を前向きに検討していただくよう要望した。

「法改正の方向を見据えて検討していきたい」という行政的な答弁ではあるものの、議場で無理矢理決断させるのは少し無茶なので、必要性さえ認識していただき前向きに検討すると言わせただけで、十分だと考えている。

当然今後も追求していくつもりである。






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文化財を利活用していく上で、文化財そのものを魅力的に展示していく工夫が必要であることは大前提であるが、
残念ながら津市の文化財が、魅力的に展示されているとは言いがたい。
その事例を示し、確認した。

偕楽公園に建立されている斎藤拙堂の記念碑である。
斎藤拙堂は藤堂藩の藩校の3代目学長で、当時の有数の漢学者であった。
その事を晩年の弟子であった三島中州が自らを謙りながら作成した文章が石碑として残されている。
ここには斎藤拙堂がどこで産まれどのようにして学長にまで上り詰め、どのような人達と交流があり如何に評価されていたか、またどのような性格の人であったかなど、人生ドラマそのものが記されている。

しかし漢文で書かれており、解説文もないためその歴史ドラマが適切に展示されていない事を指摘した。

また、他にも偕楽公園には沢山の碑文がある事。
津市内には更に多くの碑文があり、これらもその魅力を引き出せているとは言えないことを確認した。
久居にある高通公園の碑文、久居村の合併の経緯を記した碑文、また寒松院の明治天皇ご巡幸の記念碑を例として示した。

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もう一つ文化財の保護に関しては、文化財の魅力を引き出すために文化財そのもだけではなくその周辺の環境も一体的に整備していく必要があると書かれている。

実は寒松院の桜は見事で、隠れた名所であった。しかしこれが切られてしまった。維持が難しくなったためだと思う。

中間まとめたたき台に書かれるように環境の整備も必要である事の認識を確認した。

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最後にかねてより多くの人達から要望を受けている津の郷土資料館に関して改めて認識を確認した。

私よりも先に質問をした田矢議員も郷土資料館の建設に関してたずねたが、
縮小こそあるが新築はありえないと否定的な見解を明確にした。

しかし、今回の文化財保護計画の改正の中枢は、
文化財の保護を教育委員会だけの管轄から、商工観光、都市計画、そして庁内から庁外へ、地域の商店街を含めた経済界と共に、文化財の在り方、保護の進め方を検討していく方向への転換である。

これをPPP(Private Public Partnership)といい、官民連携と和訳される。
そしてさらにはPFI(Private Finance Initiative)といい、民間の資金を使って公共事業を行う、という方向に行政運営は変わってきている。
上下水道やほか公共施設のこれからの在り方もPFIの活用が重要なウェイトを占めていくことになる。

文化財に関してもこれは例外ではない。
だからこそ、市の予算だけでは建設がムリだと拒まれ続けてきた津の郷土資料館。
PFIで建設することは可能ではないか?検討すべきではないか?
と改めて問うた。

可能性を検討することすら否定できるはずがない。

今後の文化財の在り方を検討してく中の一つとして検討したいと、まぁなんとか渋々議場で言質を取った形だ。

以上が文化財保護法改正に関して。
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最後に
津市で8月26日に行われた、弾道ミサイルに対処する防災訓練に関して、当日のトラブルの原因と、今後の在り方に関してたずねた。

共産党の県会議員が県に中止の要請を出したのは新聞報道の通り。
しかし県は、「どのように対応して良いか分からないという不安を抱えている住民がいる為、訓練は必要である」という見解
を示し、実施に至った。

当日10時に防災無線から放送がなるはずが、準備の不手際から8分後に放送がなった。
弾道弾はJアラートが発令されてから4−5分で着弾することが分かっている。

8分遅れては訓練の意味をなさない。

Jアラートの一斉メールが配信されなかった。現実に即してこれは実施すべきではなかったのか?とたずねたが、これは国が調整せねばならず、実施が困難だという答弁があり、了解した。

そして、なによりも餅は餅屋である。
防衛省が主催して行っている弾道ミサイルに対する講習と訓練が29回も既に行われている。
避難訓練に参加した住民からも、各地での訓練の必要性を求める声が聞こえた。
これらの専門家の知識を借り、更に訓練を実施していくべきではないか?と問い、前向きに検討していく旨の答弁をもらった。
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以上平成29年第3回定例会の質問のまとめである。

2017年8月16日水曜日

小林麻耶さんのブログを読んで、8/15にあらためておもう

「今の平和があるのは私たちのご先祖様たちのおかげです。」 って言える人だったんだな、この人。 ちょっとまえコンビニのCMでアホっぽいキャラ演じてたけど。 小林麻耶オフィシャルブログより 8月15日 終戦の日 http://ameblo.jp/kobayashi-maya/entry-12301646352.html ************* として回天の特攻隊員の遺書を転写してる。 敵が迫っている。大好きな母が死なれるのがこわい。 母に泣かないでくれと言い残していく18歳。 この言葉に感動しない人がいるだろうか、と思う。 ************* 先の大戦に関しては色々な人達が色々な事を言う。 戦争自体が正しい勝ったのか間違っていたのか、という議論はあまりにもおおざっぱすぎる。 開戦に至るまで、戦争中、終結に向けて、 おびただしい数の判断があって、その全ての判断が正しかったとはとてもじゃないが言えない。 誤った決断もあった。 もっと違う判断を下していれば、という局面も無いわけでは無い。 しかし、時代を下って結果を知っている我々が過去を非難するのは、過去の人間に対して不公平だと常に思う。 当事者はぎりぎりの選択をせまられ、精一杯生きてきた。 仮に自分がその時その立場なら、彼らと同じ判断を下さない保証はあるだろうか? ************** 全てを正当化するつもりも、その必要も無い。 ただ、先の大戦の評価と、自らの命を犠牲に日本を守った人達の評価は全く別物だ。 自らの未来への希望もあっただろう、夢もあっただろう。 しかしそれを諦め、ただ家族を思い戦いに行った人達が、我々の先祖に居る。 時代を恨むこともなく、政府を恨むこともなく。 ただ、愛するもののために。 その心は尊く、美しい。 そして彼らの貴い犠牲は、確かに敵の本土攻撃を遅らせ、日本を守った。 ************* 彼らが残るものに託した想いは一様に、平和な国家と日本の繁栄だった。 その想いが集約された一言が、昭和天皇の発せられた終戦の詔書の末尾にあると思っている。 宜シク挙国一家子孫相伝ヘ、確ク神州ノ不滅ヲ信シ、任重クシテ道遠キヲ念ヒ、総力ヲ将来ノ建設ニ傾ケ、道義ヲ篤クシ、志操ヲ鞏クシ、誓テ国体ノ精華ヲ発揚シ、世界ノ進運ニ後レサラムコトヲ期スヘシ ************ 戦後我々の上の世代の努力によって世界の進運に遅れるどころか、最先端を誇る国になった。 しかし 道義、すなわち道徳てきに優れた 志操、ゆるがぬ正義感を兼ね備えた 日本国になっているだろうか? 自戒の念も含めて、あらたに思う。 命懸けで日本を守ったご英霊の期待を裏切るような我々であってはならないと。

2017年6月28日水曜日

2議席削減、議員提出議案に関して

本日平成29年第2回定例会が終了しました。
閉会日には議員提出議案として議員定数を36人から34人に減らす議案が提出されたことは、昨日の新聞報道においてすでに知られているところです。

この議案は議長及び副議長を除いた34人中24人の提出者として名前をつられた議員の署名が付されているため、提出されば、提出者が撤回をしない限り可決されることが明らかです。

私はこれに反対理由を討論の場で明らかにし反対をいたしました。

以下に理由を述べます。

定数を2議席減らすことによって「新人議員が生まれにくくしてしまう可能性がある」からです。

我々議員は、実際立候補するかどうか葛藤し、落選するリスクも考え、悩んだ末に出馬することを決断しました。

その過程において、志はありながらも様々な理由から出馬を断念する人もいることでしょう。その数はわかりません。

2議席減らすことにおいて、津市の場合
2000数百のボーダーラインがさらに100-200ぐらい上がる可能性があり、これがゆえに出馬を断念する人もいるかもしれません。

新しい議員が生まれない

新陳代謝が行われない

変化が生まれない

停滞を生む

成長が見込めない

という構図になる懸念があり、
結果として現在津市の住民の方が懸念しておられる
「議会の正常化」を進める環境が生まれることをむしろ阻害しはしないか、ということです。

以上の理由を討論の場で述べ、同議案に反対いたしましたので報告いたします。


津市議会の将来を考えた時に、2議席を減らすことが議会の正常化に寄与するのかとの問いには、議席を2つぐらい減らしたところで大きな変化は生まないだろうと思います。

では正常化するにはどのような手段があるのか、


  1. 絶対的権限を持った有権者の皆さんが、議会にふさわしいと考える人間に投票いただ、有能で誠実で志の高い人物を送り出していただけること
  2. 仮に選出の過程で不正があれば警察が適切に取り締まり、逮捕すること
  3. 議場においては唯一たの議員以上の権限を許された議長が適切に議会を取り仕切ること


の3点しか方法はないと思っています。

残念ながら今回の定数削減は、津市議会の未来を見据えて、どのような議会であるべきかを議論した末の結論ではありませんでした。

2017年6月22日木曜日

国民保護における市の責任、ほか2点。平成29年6月定例会

今回3つの問題について質問しました。
1. ミサイル攻撃とテロ攻撃を受けた場合、市民の命を守る上での市の責務(およそ45分)
2. 水道法改正とPFI(民間資金など活用事業)(およそ10分)
3. 教育ネットワーク、ファイルサーバの不具合に関して(およそ5分)

以下それぞれの質問ごとに解説します。

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1. ミサイル攻撃とテロ攻撃を受けた場合、市民の命を守る上での市の責務

概要
日本に向けてミサイルが打ち込まれてる。
発言の内容を額面通り受け取るべきかどうかは別の問題として、「日本を焦土と化す」と公式に発表している国がある。

国は戦後初めて武力攻撃事態を想定した注意喚起を4月21日に行った。

また国は「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」(以降国民保護法)を策定し、国、県、市の責務を明確にしている。

今回の質問では
訓練の実施
小中学校における対応マニュアル
備品の整備に関する国への要求
ダム破壊によるテロ攻撃
武器になりうるプロパンガスを取り扱う業者との情報共有

以上五つの問題に関して市の見解を伺うとともに、津市国民保護計画の見直しを求めた。
  • まず、国民保護法上の市の責務に関するに認識をたずねた。(およそ12分)
国と地方自治体の責務に関しては国民保護法3条に明記されている。「国民の保護のための措置」をそれぞれ実施することだが、
同法10条2項では、国の行う措置は「救援の指示」と書かれており
同じく16条2項では、市の行う措置は「救援の実施」となっている。

救援とは何か?という定義は75条に書かれていて、
一  収容施設(応急仮設住宅を含む。第八十二条において同じ。)の供与
二  炊き出しその他による食品の給与及び飲料水の供給
三  被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与
四  医療の提供及び助産
五  被災者の捜索及び救出
六  埋葬及び火葬
七  電話その他の通信設備の提供
八  前各号に掲げるもののほか、政令で定めるもの

となっている。
簡単にまとめると、ミサイル攻撃を受けて死傷者が複数人発生した場合、手当てをしたり、被災者を救出したり、あるいは埋葬を実際行わなければならないのは、地方自治体だ。国は指示をするんだ。という点。

正確には75条には都道府県の責務として書かれており、市町村は県が「必要だと考えた時」不足を補うという書き方がされている。

ただ、現実消火や救命は消防が行う行為。そして消防は市の管轄。「国や県の指示を受けてから」ではなく、市がまず動かないわけには行かない。

ここで大事なポイントは、大規模地震などで大変ご尽力いただいた自衛隊は、武力攻撃事態に限ってはあてにできないという点だ。外国からの攻撃を受けている。自衛隊はその攻撃国に対して全く別の任務を遂行する必要がある。

すなわち、市の職員及び市の職員である消防隊員が、全面的に上述の救援活動を行わなければならにということになる。

まずこの認識を明らかにし、共有した。

加えて危機管理部長は「他の地域からの応援」と繰り返し発言しているが、私はこれはあてにできないと考えている。津市には笠取山のレーダー基地や白山のPAC3が配備されたミサイル迎撃能力を持った基地がある。攻撃対象として優先度の高い施設を持っている。しかしより優先度の高い攻撃対象は国内に多数あり、津市が攻撃される事態になった時には、おそらく日本各地も同様に攻撃を受けていることと考えるべきだ。

よって、他の地域からの救援はまず望めないということになる。

繰り返し問いただした結果、
市は、NBC攻撃(核、生物、化学攻撃)に対応する能力は現時点で有していない事を確認した。
装備も十分でなく、訓練も行わなければならない、計画も不十分なところは見直さなければないという答弁を得た。


  • 続いて市独自の訓練の必要性に関して見解を求めた。(およそ6分)
県が発表した津市で行うという合同訓練は、具体的な内容も日程もこれから決めるが、実施ていくことになっている。という答弁を得た。

加えて、市独自の訓練実施を行う意向があるかどうかを尋ねた。
県との訓練を実施したのちに、市での訓練を検討したいという答弁だった。




  • 学校における武力攻撃事態への対処マニュアルの有無に関して、教育長に伺った。(およそ6分)
現在対処マニュアルはない、今後対応したいという答弁を得た。

危機感が迫る中、あまり悠長なことは言っていられない状況を考えて、できるだけ早くマニュアル作成をしてほしいと要望し、関係機関と協力し迅速に対応したいという答弁を改めていただいた。






  • 備品の整備に関して改めて危機管理部長に問い、国への要求をするよう求めた。(およそ6分)
国民保護法施行令12条には地方自治体が行う「救援の実施」に必要な物資がリストアップされており、その1項には「医療機器その他衛生用品及び再生医療等製品」と明記されている。

同時に多数の人たちが爆弾の炸裂によって負傷し流血している状況に対応できる救急用具は十分あるのか?と問うた。
包帯など止血のための防災備蓄品はある。との答弁だった。
が、やはり自衛隊や他国の実働隊が持っているような目的に特化した止血用具を整備すべきだと問うたのと合わせて、国が法律に書かれている通りその責務を履行すべきだと付け加え、地方から国へ予算措置も含めて要望すべきだと述べた。

同法3条
地方公共団体(略)が実施する国民の保護のための措置を的確かつ迅速に支援し、並びに国民の保護のための措置に関し国費による適切な措置を講ずること等により、国全体として万全の態勢を整備する責務を有する。

国の責務として根拠にあげたのが、条文末尾の「万全の体制を整備する責務」だ。
国への要求という点に関して、危機管理部長より合意する答弁をいただいた。


  • 続いてテロ対策に関して、津市国民保護計画が市の状況を踏まえた計画書になっていない点を指摘し改善を求めた。(およそ15分)
津市国民保護計画である。繰り返すが、津市の状況を踏まえて、津市に於いて起こりうる武力攻撃を想定し、それに対処する計画でなければならないが、原稿の計画書には津市には存在しない施設が、国の指針にかかれているそのまま転記してある部分が多々ある。

如何にその例を示す。

津市には石油コンビナートやテーマパークは存在しない。
また、旅客ターミナルや核物質の貯蔵所もない。これらへの攻撃は懸念する必要が無い。

一方でダム施設は大きな物が2つ存在する。しかしダム施設の破壊に関して、具体的な対処方法が示されていない。

安濃ダムと君ヶ野ダム2施設あるが、それぞれ県の所管が違う。すなわち連絡や情報共有すべき相手が違うのにもかかわらず、そのことが示されていない。

管理や対応は県の持ち物だから県が行うべきだが、市は「平素からの連絡調整や情報収集」を行う責務がある。

ダム破壊が起こってから対応するのではなく、普段から異常事態に連絡が入ってくる体制を整えてほしいと要望した。特にダム破壊のテロ活動に関して、県においても今まで意識が払われていたとは思えない。ダムが存在する津市側から管理者である県に対し懸念を伝え、テロ被害にあった場合の対応を、風水害の時とは別に準備、計画しておくべきだと思う。

同様に市内各地に存在するプロパンガスに関しても、情報収集できる体制の確保を求めた。
プロパンガスは使い方によっては移動させることが可能な爆発物になる。
テロ行為を行う者にとっては現地調達できる便利な爆弾になりうる物だ。
これもダムと同様に管理は業者の責任で行うべきだが、今まで想定されていないであろうテロ攻撃を念頭に、地元事業者との情報共有体制を確保すべきだと伝えた。

これらのことを踏まえ、現在の「津市国民保護計画」は津市において起こりうる武力攻撃事態を絞り込めておらず、必要な対応策が十分練られているとは思えない節があるので、これらの改善を求めた。

必要な部分は改善していくという答弁を得た。

以下
津市国民保護計画 12,13ページより

(1) 攻撃対象施設等による分類
ア 危険性を内在する物質を有する施設等に対する攻撃が行われる事態
事態例 特徴・留意点等
・石油コンビナート、可燃性 ガス貯蔵施設等の爆破 ・爆発及び火災の発生により住民に被害が発生するとともに、建 物、ライフライン等が被災し、社会経済活動に支障が生ずる。
・危険物積載船への攻撃 ・危険物の拡散による沿岸住民への被害が発生するとともに、港
湾及び航路の閉塞並びに海洋資源の汚染等社会経済活動に支障が
生ずる。
・ダムの破壊 ・ダムが破壊された場合には、下流に及ぼす被害が多大なものと
なる。

イ 多数の人が集合する施設、大量輸送機関等に対する攻撃が行われる事態

事態例 特徴・留意点等
・大規模集客施設等(レジャ ー施設、テーマパーク等)の 爆破
・主要駅等の爆破 ・列車等の爆破
・大規模集客施設、主要駅等で爆破が行われた場合、爆破による
人的被害が発生し、施設が崩壊した場合には人的被害は多大なも
のとなる。


津市国民保護計画 36ページより

6 生活関連等施設の把握等 (1) 生活関連等施設の把握等
市は、市内に所在する生活関連等施設について、県を通じて把握するとともに、県と の連絡体制を整備する。

表 2-9 生活関連等施設の種類及び所管省庁、所管県担当部局

法施行令 各号 施設の種類 所管省庁名 所管県担当部局
第27条 1号 発電所、変電所 経済産業省 防災対策部
2号 ガス工作物 経済産業省 防災対策部
3号 取水施設、貯水施設、浄水施設、
配水池
厚生労働省 環境生活部
4号 鉄道施設、軌道施設 国土交通省 -
5号 電気通信事業用交換設備 総務省 防災対策部
6号 放送用無線設備 総務省 防災対策部
7号 水域施設、係留施設 国土交通省 地域連携部
8号 滑走路等、旅客ターミナル施設、
航空保安施設
国土交通省 -
9号 ダム 国土交通省 県土整備部
第28条 1号 危険物 総務省消防庁 防災対策部
2号 毒劇物(毒物及び劇物取締法) 厚生労働省 健康福祉部
3号 火薬類 経済産業省 防災対策部
4号 高圧ガス 経済産業省 防災対策部
5号 核燃料物質(汚染物質を含む。) 原子力規制委員会 防災対策部
6号 核原料物質 原子力規制委員会 -
7号 放射性同位元素(汚染物質を含 む。) 原子力規制委員会 防災対策部
8号 毒劇薬(医薬品医療機器等法) 厚生労働省 農林水産省 健康福祉部 農林水産部(動 物用医薬品に係 るもの。)
9号 電気工作物内の高圧ガス 経済産業省 防災対策部
10号 生物剤、毒素 各省庁 (主務大臣) 防災対策部
11号 毒性物質 経済産業省 -

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2. 水道法改正とPFI(民間資金など活用事業)(およそ10分)

概要
今回の法改正の要点は2つ

  • 水道事業者の責任
  • 水道施設運営権の設定の許可

が明記された。

水道施設の適切な維持管理とそれを可能にする適切な料金設定を行い、運営計画を作らなければならなくなる。

水道事業は単なる公共サービスではなく、人の命に関わる安全保障上重要な事業だ。その取り扱いには細心の注意が必要だと考えている。

まず、津市はその規模的にPFIを検討することが義務付けられた自治体なのかを確認した。
次にかねてより検討するためのルールである「優先的検討規定」の策定が求められていたが、現時点で策定が済んでいるのか確認した。

最後に、PFIの検討を優先的に行わなければならない自治体であり、検討したのちにはインターネット上に検討結果を公表しなければならない以上、運営を民間に任せられる事業とそうでない事業を明確に分けて、準備を進めていくよう求めた。


水道法の一部を改正する法律案要綱より
第二 改正の要点
四 供給規程に関する事項
供給規程に定められる料金は、能率的な経営の下における適正な原価に照らし、健全な経営を確保することができる公正妥当なものでなければならないものとすること。

五 水道施設の適切な管理に関する事項

1 水道事業者は、厚生労働省令で定める基準に従い、水道施設を良好な状態に保つため、その維持及び修繕を行わなければならないものとすること。
2 水道事業者は、水道施設の台帳を作成し、これを保管しなければならないものとすること。
3 水道事業者は、長期的な観点から、給水区域における一般の水の需要に鑑み、水道施設の計画的な更新に努めるとともに、水道施設の更新に要する費用を含むその事業に係る収支の見通しを作成し、これを公表するよう努めなければならないものとすること。

以上に示した四と五を見ると、適正な料金設定をし、適切に維持修繕を行っていくことを明記し、さらには計画策定し公開することが義務付けられることとなる。

六 水道施設運営権の設定の許可に関する事項

そして六においては、先述の適切な管理が難しい場合はPFI手法を使うことも可能にする。
という改正である。

津市公共施設等総合管理計画の31ぺーじによると
津市の上水事業において
必要になる修繕費を向こう40年間で平均をした場合毎年46億円資金が不足していることがわかっている。

法律案要綱の五に示された「水道施設を良好な状態に保つための維持及び修繕」を行っていくことを考えた時、
法律案要綱の四に示された「健全な経営を確保することができる妥当な料金」になっていないと言わざるを得ない。

解決方法は2つ

  • 水道料金を上げるか別の収益を上げるか。
  • 別の収益を上げる方法がPFIである。


ところで、津市の水道局は「水道事業における PPP/PFI手法導入優先的検討規程 の策定ガイドライン」で規定するところの、PFI手法に関して優先的に検討を行い、その結果を公表しなければならない「給水人口20万人以上の水道事業及び一日最大給水量10万m3/日以上の水道用水供給事業の水道事業者 」に含まれるのか?

との問いに、津市はこの規模を満たしている自治体であるという答弁を受け、PFI手法を優先的に検討し、採択しない場合はその理由も含めて公表を義務付けられている団体であることが確認できた。

ちなみにこの「優先的検討規定」に関しては平成28年の9月にも議会で尋ね、津市は策定を求められている団体であることを確認しています。
当時「28年度中策定に固執しないが、年度内策定を一つの目途として取り組む」という答弁があった。
ところがそれから3ヶ月後に公表された国の資料では28年度末に策定予定の団体として認識されている。
28年度が済んで、29年度に入ったが今まだ策定中とのことだ。
できるだけ早く策定を済ませていただけるよう求めた。


しかしながら、水は住民の命に関わる安全保障上守らなければならない事業なので、安易に運営権を譲渡することは避けなければならない。

水道局側としてはPFIに関する十分な知識と、PFI手法を導入できる施設とそうでない施設を分けて、PFI手法を導入しない場合にはこれを公表しなければならないので、研鑽を積んでいただけるよう求めた。
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3. 教育ネットワーク、ファイルサーバの不具合に関して(およそ5分)
委託業者を指名停止 津市・小中情報システム不具合

本年1月末にファイルサーバがダウンし、学校現場で使っていたデータが消失した件に関して、
2点伺った。


  1. 1月末に事態が発生したにもかかわらず3月末まで公表されなかった理由
  2. 結果的にこの事業は当該受注業者1社のみが応札した。競争性が保たれなかったことが、運営能力のない業者が受注する事態を作り、結果的に不具合が発生した。入札のあり方の改善を求めた


まず適切な報告の重要性に関して。
このサーバは昨年10月から使用が開始された。インターネット接続が可能な市内の小中学校全てのコンピューターがアクセスし、ファイルを保存し、また閲覧できるようにしたシステムだ。

10月の引き渡しの時点で受注業者は全ての機能が適切に昨日していることをテストし、発注者である教育委員会に報告する義務がある。
しかし、ファイルサーバをバックアップしているバックアップサーバは、10月の時点ですでに機能しておらず、1月末にサーバがダウンするまで一度も書き込まれた形跡がないことがわかっている。
まずこの時点で虚偽の報告、適切な報告が行われていない。

次に12月末、接続する全学校から全てのデータが完全に新しく設置されたファイルサーバに移され、フル稼働を始めた。この時に当該受注業者は、初めてバックアップサーバが昨日していない事に気付く。しかしここでも同業者は教育委員会にそのことを報告していない。

仮にここで報告が適切に行われ、問題を解決していれば、1月末にサーバがダウンしたとしても、データの復旧は容易にできたはずである。
しかしその様に対処されなかったため、最悪の事態が起こり、サーバがダウンし、バックアップが取れておらず、ファイルを復旧に多大な労力をかける事になった。

受注業者は少なくとも2度、報告すべき時に報告すべき義務を怠り、事態を悪化させた。

一方で市教委は議会はもちろん保護者を含めた公に、この事態を2ヶ月間報告しなかった。
報告したところで事態が改善されたとは思わないが、信頼は著しく失うこととなる。
この事に関して弁明を求めた。

最後に同事業者は1800を超えるクライアント接続のあるサーバを設計、運営する能力がなかった。能力のない業者が入札の結果受注した事になる。
このことの改善を求めた。

設計能力がなかったと考えられる根拠
1. ファイルサーバにアクセスするにあたり、アクセするものが適切な権限を持っているのかを確認するサーバがある。同事業者が設計したシステムでは、ファイルサーバと権限を管理するサーバの間で、過剰に権限確認の動作が行われ、このことが結果的にサーバをダウンさせる直接的な原因になった。
現在ファイルサーバから権限を管理するサーバへの物理的接続が切られ、適切に運用されている。

2. ファイルサーバに使われているハードディスクは96テラバイトだった。そのうち書き込み可能容量は56テラバイト確保されていた。ところが同事業者が用意したバックアップサーバのハードディスクの容量は72テラバイトしかない。サーバを運営するために必要なファイルが同事業者が考えていたよりも多かったらしく、実質の書き込み可能容量は48テラしか確保できていなかった。そのため、52テラのファイルサーバに対してバックアップサーバが48テラしか容量がないことが原因で、バックアップサーバが機能しなかった。

以上2点から同業者がこのシステムを設計し運用するだけの技術と知識を有していなかったと考えざるを得ない。

ところがプロポーザル方式の公募に対して応札したのは同事業者一社のみ。
どうやら今回ダウンした全校対応型の集中サーバの前に、各学校ごとに使っていたNASと呼ばれる個別のネットワークサーバを、この事業者が受注していたことから同業他社が応札をためらったと思われるフシがある。

仕様書の競争性確保だけでなく、実質的に競争性のある入札状況が生まれ複数業者からの応札がなければ、今回同様の能力を有しない業者が受注してしまう可能性を排除できない。

入札のあり方に関して改善を求めた。

2017年5月2日火曜日

三重県移住者増。津市は?

全国PRで三重県への移住増…現役世代が過半数
全国PRで三重県への移住増…現役世代が過半数
2016年度三重県に移住された方の合計が205人で、前年度比1.6倍、19年度までの目標出会った年間160人を大きく上回ったという記事が載っていた。

これもサミットほか一連の PR活動による複合的戦略の結果なんだと思う。

この記事で中勢地域に47人、とあったので、津は?と思った私は、早速市の「市民部」に尋ねてみた。

結果6名ということが判明した。^^;
正直「少ねぇっ!」と心のつぶやきがあったのは言うまでもない。

とはいうものの、これ「空き家バンク」として登録された空家に移って来られた方の数なので、実際の移住者総数ではないことが一点。

それから、2016年度の時点で津市で空き家バンクを活用しているのは美杉地域だけだった。

ということでこれを担当している「都市計画部」に続いて尋ねてみた。
で、この空き家バンク制度、本年7月から全市域に広げられることになっており、現在宅建協会さんや全日本不動産協会さんと提携を進めているということらしい。

素晴らしい。

ならば、美杉しかやってなかった空き家バンクを市域全域に広げるのであれば、アピールする点も変わってくるよね。
というのも県のページを見ていただきたい。

ええとこやんか三重 三重暮らしのすすめ

もろ「田舎暮らし!」的な雰囲気満載なページ^^;

これをめがけられて来られても、そら津やと美杉ぐらいしかあらへんわな。

ってことで、折角全域に広げるのなら、PRする点もも少し変わってくるよな〜、そんな対応ってする予定あるの?
と尋ねましたところ、
それは「政策財務部さんの所管なので〜」ってことなので、
続いて政策さんに尋ねてみました。

「これこれこういう理由で」と市民部から政策財務部に至った経緯をかいつまんでお話し、で、違ったPRするの?
と尋ねましたところ、
「そんなアプローチをしていかなあかんなぁ〜と思って、今対策を考えているところです」
とのことでした^^;

まだなんかいっ!

とはいえご当人も、私の心の叫びはどうやら「忖度」していただいてる旨を語っておられましたので、今後もこの波に乗っかって津への定住者促進に向けて、ご尽力いただけるものと、かように思っておる次第でございます。

↑のリンク先のイメージのような「こんな素晴らしい自然に囲まれてるの?!」という環境には、週末になったらすぐに行けるぜっ!
且つ!
仕事のことなら1時間で名古屋まで、通勤圏内だぜっ!
且つ!
物価も安いぜっ!住みやすいぜっ!

みたいな津からの独自のPRも、県のこの動きに乗っかって(ここ大事)してかなあきませんな。

*********
ちなみに移住に際し空家の修繕に関する助成が「県」の制度であるそうです。
美杉に関しては過疎債という過疎地域にだけ適応される財源で上乗せの修繕費補助があるそうです。
解体に関しては「環境部」所管の事業で30万マックスで補助が出るそうです。でも解体には大体100万以上かかります(- -;)
この辺ももちょっとなんとかせんとあかんかもしれませんなぁ。
ま、なんでも補助出せばええっちゅうモノでもないんやけど。

2017年3月14日火曜日

天壌無窮の皇運を扶翼すべし

FBに短文を投稿しようかと思ったけど、ここは一発話題の教育勅語を考察してみようか。

12の徳目が素晴らしいから教育勅語は正しいんだという論調は全く問題ないんだが、教育勅語が気に入らないと言っている人達が一番気に入らないのは
「天壌無窮の皇運を扶翼すべし」
ここでしょう?

ここを論じることなくしては、議論にならないわけだ。
正面突破しようか。
この一文の前にある
「一旦緩急あれば義勇公に奉じ」と繋げて

「国が危機的状況に陥ったら自らを犠牲にして天皇陛下のために死ね」
と訳して、軍国主義だ〜〜〜とやるわけだ。

「一旦緩急あれば」はまさしく「国の」とは明記していないものの、確かに「危機的状況」には違いない。
「義勇公に奉じ」はもちろん「勇気を持って公の為に尽くしなさい」となる。

「以て」それにより
「天壌無窮の」天地に永遠に続く
「皇運を」後に回す
「扶翼すべし」助けなさい。

ここで皇運をどう捉えるかが問題だ。
皇=天皇陛下と捉えれば
皇運、即ち陛下の運、運命ないしは皇室の運という事になる。

************
よく考えてみてくれ
この教育勅語は
「朕おもうに我が皇祖皇宗「国」をはじむること広遠に
徳をたつること深厚なり」

皇祖:天照大神
皇宗:神武天皇以降歴代の天皇
は、遠い昔に日本国を建設され、代々その徳は深く厚いものだった。

つまり「国」を語るところから始まっている。
そして以下のように続く

我が臣民(略)億兆心を一にして代々(よよ)その美をなせるは
これ我が国体の精華にして教育の淵源また実にここにそんす

日本国民は全国民心を一つにして代々その美しさを体現してきたのは、これはこの国の在り方そのものが発露したものであって、正に教育の根がそこにあるのです。

となる。

その後12の徳目が列挙されるわけだが、
なぜ国家を語るところから始まって
一旦緩急あれば、の段に突然天皇陛下お一人のことに話が変わるのか。
全体を読めば「天皇のために死ね」と解する事のおかしさが分かる。

この場合皇運とは皇国の運命と訳すべきで有り、即ち日本国の運命という事になる。

よって「緩急」とは単なる危機的状況ではなく
国家を揺るがす一大事に於いては、と訳すべきで有り、
義勇公に奉じ:その際には自らを顧みず皆のために全力を尽くし、
これをもって
天壌無窮の:天地に永遠につづく(べき)
皇運を扶翼すべし:日本国の運命を助けよ。

となる。
陛下だけ守って国民が居なくなれば、これは国ではなくなる。
公に奉じておいて、陛下だけの運命を守れ、では辻褄が合わない。

6年前の東日本大震災のおりに自衛隊の方々は、自分たちも余震に脅かされいつまた周辺の瓦礫が崩れ自らも二次被害に遭うかも知れないという状況にありながら、必至に行方不明者の捜索を行い、一人でも多くの被災者の命を救おうとしてくれた。

もちろん先の大戦の折にも、硫黄島に向かった兵士達は自らが生きて帰って来れないことは重々承知していた。しかしながら硫黄島が獲られればそこから本土に空襲に向かう爆撃機が飛び立つことが出来る事も知っていた。だからこそ、彼らが一日でも長く抵抗することが本国の愛する家族を守ることになる。だから5日で占領出来ると考えていたアメリカに対して1ヶ月以上も粘り続ける事が出来た。

昨今日本の道徳心が低下した等と言われるが、私は、日本人の心は根底では変わっていないと思っている。

話がずれた。
*************************
皇運=日本国の運命

を理解するためには、そもそも天皇陛下と我々臣民(国民)との関係を理解している必要がある。

仁徳天皇の民の竈の話は有名だ。
日本独自の伝統~仁徳天皇
詳しい内容は上記リンクに譲る。

臣民(国民)の竈から煙が出ていない、すなわちご飯が食べられていない事を知り、年貢の徴収をとりやめた。おかげで皇居に雨漏りがするほど貧しくなってしまった。この事を苦にした皇后陛下に対し

臣民(国民)が貧しいことは自らが貧しい
臣民(国民)が富めるときは自らも富んでいる

と答えられた仁徳天皇。
そして、竈に煙が戻り充分食べられるようになった人々は、
陛下の心に答えて自ら集って皇居を治した。

という話。

この話が事実かどうかは些末な問題だ。
それ以上に1300年近く前に編纂された日本書紀に書かれたこの話が、以降1000年以上の長きにわたって日本で語り継がれ、模範とされてきた事実が重要だ。

日本に於いて天皇陛下と我々国民の関係は、互いにその幸せを願い、助け合う存在だという事。時に人はこれを親と子になぞらえて語る。

陛下は国民を「たから」とよび我々は陛下を敬う。
この陛下と国民との関係を理想として、我々はこの国を代々継承してきた。
この関係は住民を自らの富のために搾取してきたヨーロッパの王の姿とは大きく異なる。結果フランスでは革命が起こり王が処刑される。

時にそのような理想的な天皇陛下に恵まれなかったことも歴史の中にはあったかも知れない。
それは正に夫婦と同様、仲むつまじい夫婦という理想を追いかけながら、現実は夫婦喧嘩もし、日々の様々な問題を乗り越えていく。
同様に、陛下と我々国民の間も長い歴史の間に於いて理想通りに行っていない時期もあったかも知れないが、それでも理想的関係を模索しながら切磋琢磨してきた歴史なのではないだろうか。
そう考えると、現代の我々国民のありかたは、はたして理想的姿を体現出来ているのか、幾ばくかの疑問が残ることを否めない。

また話がそれた。

天皇陛下の国民への思いは今も変わらない。
国民に知ってほしい陛下の祈り
詳しくは上リンクに譲るが、陛下は元旦早朝より日本の国の平穏を願い祈りを捧げる。
また、毎日祈りを捧げてから一日を始められるそうだ。

国民の平和と繁栄を第一に思う陛下だからこそ、日米開戦に最後まで反対されたのは他でもない天皇陛下だった。
大東亜戦争開戦前の御前会議
上リンクより引用
昭和16年9月6日、日本は昭和天皇の前で御前会議を開きます。その席で昭和天皇は、「外交が主か、戦争が主か」と閣僚たちに尋ねられました。
及川海相が「重点は外交にある」と答えました。
すると昭和天皇は、懐から紙片を取り出され、御自らお詠みになられた。
 よもの海 みなはらからと思ふ世に など波風の たちさわぐらむ
四方の海は、みんな同じ人間、同じ家族であり兄弟であると思うのに、なぜ争いの波風が起こるのだろうか。そう詠まれたこの歌は、明治天皇の御製です。
昭和天皇のこのお言葉に、列席した閣僚たちは、全員、ただうなだれるより言葉がなかった。しばらくの間、誰もがうつむき、言葉を発する者さえなかった。


そして終戦を決断出来なかった政府に、終戦の聖断を下したのも陛下だった。
上リンクより引用
そして、いまにして思えば、終戦ができたのも、一に天皇陛下の御仁徳のおかげであった。陛下の真のご信念はいつも平和にあった、ということを、私はそのときほど強く感じたことはない。戦争終結の動機も、実にそのご信念から発したものであった。

陛下は常に国と国民の平和と繁栄を望み、その為に祈っている。
だからこそ我々は陛下のため、即ちこの国のため、この国に住む家族全ての同胞の為に資力を尽くす。
これを君民一体という。

これが理解出来れば、
皇運がすなわち我々全て日本に住む国民の運命だという事が容易に理解出来るはずである。
*******************
最後に教育勅語のそもそもの在り方を好く現していると思う末尾を語って締めくくろう。

この道は(略):即ち12の徳目
古今につうじて謬(あやま)らず:昔から今に至るまで変わらないことで
中外にほどこして悖(もと)らず:外国の人達に伝えても正しいことです。

「朕汝臣民と共に拳々服膺して
みなその徳を一にせんことをこいねがう」

私は、あなた方国民と共にこの正しい道理(12の徳目)を両手で大事に抱くように大切にしします。だから我々みながこの徳を一緒に体現していくことを願ってやまないのです。

教育勅語を支配者である天皇が従属者である国民に対して、あたかも命令のように下したものであると主張する旨が如何に根拠のないものか、この最後の一文を理解すれば良く分かると思う。

2017年2月26日日曜日

保育所保育指針(案)

国会の場でやれ国旗が国歌がと大騒ぎしてる国会議員がいるみたいだけど、
今回改正される保育所保育指針(案)を読んでみた。

随分色々な箇所が変わってる。
3歳以上の内容が幼稚園の指導要領と全く同じになったこと。
そのぶん3歳児前の内容も分けて書かれ、より細かく指導されている感じ。
実際の運営内容が幼保一体化に向けて整理されてる。

ここが今回の改正のキモだろうな。さらなる幼保一体化。そして保育所における教育内容の整理と充実。保育所を出ようが幼稚園を卒業しようが、同じレベルの教育を受けた子供を小学校に送る。ここね。

これによって小学校との連携など、過去にはなかった記述が随分加えられているし、就学前教育終了時点での、あるべき子供の成長状態が明確にされてる。

あとは細かなところで、長時間保育を望む親や、就労形態などによるニーズの多様化に関する言及や、「保護者の子育てを自ら実践する力の向上」なんて文言も付け加えられている。

それから職員の資質向上に関しても随分加筆されて、責任の所在が明確になっている。
施設長の責務も増えた。研修の機会の確保なんかは施設長の責任になってる。

**************
なんで上っ面の目立つところだけ引っ掻き回して、もっと具体的な内容に踏み込んで議論をしないのかねぇ。

参考のために、改正案と現行の保育所保育指針両方リンクを貼っておきます。
保育所保育指針 改正案
現在の保育所保育指針

それからこれも今回改正される幼稚園教育指導要領(案)も貼っておきます。
一部保育所保育指針と全く同じ内容が記述されていることが確認できます。
幼稚園教育指導要領 改正案