杉並区のICT教育

杉並区にある桃井第3小学校に訪れた。 ここの学校には「すべての教室に」プロジェクタおよび繋がったままのPCが常設してある。 単なるプロジェクタではなくペンと連動しておりタブレット端末の如くクリックできたりページを繰ったり、書き込めたりといったPCの操作ができるようになっている。 その他 インタラクティブボードと呼ばれる70インチの大画面モニタが理科室に一つ、一般教室にもプロジェクタの代わりに3台、計4台配備されている。 デジタル教科書は各教科書出版会社がすでに販売を開始しており、理科の教科書だとメダカの雄雌の差を示すひれの画像を画面いっぱいに拡大できたり、泳いでいる動画を再生したり出来るように作り込んである。 ベネッセの提供する教材も取り入れており、算数が特によく出来ているらしい。 図形を画面上で折ったり、回転させたりといった動作をペンや、インタラクティブボードの場合は手でも操作ができるらしい。 NHK等の提供する動画コンテンツも上手く使っており、実際に参観させてもらったクラスの一つでは国語の竹取物語の音読を女優の緒川たまきさんが読んでいる動画を再生、詞の音の響きを感じるのに上手く使っていた。 もちろん担任が練習して上手く読んでも良いのだろうと思う。しかしその辺はプロ、読みが美しい。もちろん国語以外の学活などの日常的に聞いている先生の声とは違う人が読む音だからこそ、特別に意識して聞けるという効果もあるだろう。 他、音楽、図工、また特別支援のクラスにおいても 各教員が積極的に授業をICTを上手く組み込みながら作り上げている。 というか、自然にそこに有り、当たり前のように使っている、という表現の方が正確かも知れない。 他校に赴任された先生の中には、桃井第3小学校に赴任したときは使い方に戸惑ったものの、一端慣れた同校の設備が新しい学校には無く凄く不便だと漏らす人もいるらしい。 最初のハードルさえ越えてしまえばこれ程便利で使い勝手の良いものはない、という感覚に変わっていくという実感を、説明してくれた理科の教員は話してくれた。 ****************************** 切っ掛け・予算取り 実は新年度になり同校を離れて教委に戻った前任の校長先生がわざわざ我々の視察のために同席をしてくれた。彼が在...