2013年2月27日水曜日

教育長と2時間話す

今日10時から教育長に時間を頂き少しお話を聞かせて頂いた。

もともとは後期基本計画の策定にあたって行われた最後の全員協議会において幼児教育に関する追記を求めたことが切っ掛け。

議場では細かな正味名話が聞けない。一度教育長の幼児教育に関する考え方に関して聞かせて欲しい、と全員協議会終了後に連絡を差し上げて準備してもらったのが今日。

1時間も話をすればと思っていたのだが、結果昼間での2時間色々話が広がり、非常に有意義な時間が持てた。

今まで議場で距離を隔てて話をしていたのと違い、色々と教育長の考えている話を伺うことができ、結果として色々津市の教育の方向性に希望を持って帰ってきた。

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これまで幼児教育に関する質問は過去2-3回ほど行った。

幼稚園で教えることには教科書がない。だから良く軽視されがちであるといわれる。幼稚園に行くと子供達はただ遊んでいるだけだ、と言われることも多い。

幼稚園で教えることはその後「学び」が小学校に上がって本格的に行われるに先駆けて「学ぶことの喜び」の種を植えるところだと私は認識している。幼稚園にいるのは教員である。子供にとって初めて接する学びの導き手。教員と時間を共有し、たのしみ、新しい体験をし、新たな興味を持ち、発見に喜び、目標を持って、挑戦し、認められる。教師から認められ褒められそこから生まれる意欲をさらにのばす。
小学校に入る前にひらがなが書けるようになることや足し算ができるようになる様な表に見える「技能」以上に大切なのは、学ぶことの楽しさを「実感すること」だと思っている。
意欲という核があれば学びの雪だるまは自然に大きくなっていく。

小学校に上がってから子供達が椅子に座って集中することができず、授業がまともに行えない学級崩壊という状況があると聞く。
小学校の先生に幼稚園に来てもらって顔なじみになってもらったり、幼稚園に居る間に45分授業のスケジュールにならしていったり、あるいは小学校の先生が45分間の授業を3分割にし、子供の集中力を持続させると言った技巧的努力も無駄だとは言わない。
でも根幹に「意欲」という核がなければいずれは崩れてしまう。

本来この核は家庭で親から受け継がれるべき物なのだろう。ただそれが一律に望めない現実がある中、教育現場に求められる比率が高くなる。

だからこそ幼稚園においてしっかりと「学び」への道筋を作っていける基盤整備を広く行っていく必要があると思っている。


また昨今叫ばれるいじめの問題。この解決もいじめが起こっている小学校、中学校で対策を始めたところでバンドエード処理にしかならない。
家に居れば親が居て仲裁役が居る。兄弟げんかを成敗してくれる絶対権力者が居る。学校ではそうはいかない。同列の同学年の仲間がたくさん居る中で衝突が生まれる。その時に一方的に裁いてしまっては親がすることと変わらない。相手がどう感じたのか自分がどう感じているのかそれをどう表現するのか、その上でどうしたら良いのか。時間がかかる方法で当事者に考えさせなければならない。あるいは周辺の子供達も友に考えさせることで間接的とはいえ学習になる。
その積み重ねが自分の行動とそれが周りに与える影響を知る機会になり、「社会」という物を実感していく事になる。
突発的に発生する学習機会の瞬間をキャッチするためには常にアンテナを上げておく必要がある。

本格的に学習が始まる義務教育がしっかり機能していくための基盤として幼稚園が存在する所以だ。

そして以上の考えは私のものではない。
全くの受け売り。
教えてくれた私の恩師・ベテランのOB幼稚園教員は、今の幼児教育の実状を見れば学力の低下、いじめの発生はある種必然だと嘆いた。

幼稚園教員のレベルを上げて、幼児教育のレベルを上げなければならないとおっしゃっている。
その為には個別の生徒に対する教育指導の準備を行うことが本来必要であるにも係わらず、現実は保護者の要求する延長保育への対応に時間をとられ、準備にかける時間を奪い結果として余裕を持って指導に当たれなくなっている。
幼稚園教育の現場への理解の希薄さもあって、本来の教育遂行に支障をきたすこの状況は改善される見通しが立っていない。

延長保育を行うのであれば、その時間に保育士を確保する人員の拡充を行わない限りこのことは是正されない。
認定こども園に移行するにしても教諭と保育士との仕事の分担を行わなければ何も変わらない。
津市の教育を向上するために
津市の独自の幼保一体化、津市の独自の教育改革をと考えるのであれば
津市の独自の予算、すなわち市単独事業としてでも人員を確保する必要がある。

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実は2度ほど幼児教育のことに関して教育長に尋ねた際に感じたのは、就学前教育と小学校との連携の中で彼女の口から出てきたのは「技能」にまつわる読み方書き方に力点を置いているように感じていた。
元々高校の先生だったという事前情報の先入観もあったのかも知れない。

冒頭に教育長は率直に、「幼稚園は遊んでいるだけ」と感じた就任当初の感想を私に伝えてくれた。
そして話していく中でその後の考え方の変化を聞き、上述の教育の基礎としての「幼稚園での心の準備」の重要性や現在幼児教育が抱えている問題にかんして概ね私と共通する認識を持っているという確認ができた。

これは良い成果だった。

その後
子供を取り巻く親の状況、
もちろん最近訪問してきて感じた小中学校の英語の実状、
その他学力全体の向上に向けた考え、
小中一貫に関して
彼女自身の教師としての経験、
その事から今必要と感じている事業などなど。

色々と話が進み、気付いたら2時間たっていた。

議場ではなかなかこう言うわけにはいかない。
私も色々と認識を新たにすることができた。